独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を利用している学生が、翌年度以降も引き続き利用したい場合に、必ず行わなくてはいけないのが「奨学金継続願」の届出です。
手続きを忘れると、採用取り消し→返還開始という最悪の流れになってしまいますよ!
この記事では2023年版(令和5年)「奨学金継続願」の内容や悩ましい作文の書き方、手続き方法などをわかりやすく解説します。
- 来年度も奨学金を利用するには「奨学金継続願」の提出が必要
- 継続願の提出(入力)の前に「入力準備用紙」を作成しよう
- 「入力準備用紙」の作文はどう書く?
- 「奨学金継続願」を出しても継続できないケースはある?
- 「奨学金継続願」の提出の流れ
- 「奨学金継続願」を出さなくてよい人とは?
- 奨学金を継続しない場合はどうしたらいい?
- 給付型奨学金の場合も「継続願」が必要?出さなかったら?
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来年度も奨学金を利用するには「奨学金継続願」の提出が必要
毎年12月~2月に、日本学生支援機構奨学生対象者には「奨学金継続願」の申請書類一式が配布されます。日本学生支援機構奨学金の貸与額通知書と一緒に渡される場合が多いので、確認してみましょう。継続願は学校ごとの締め切りまでに、スカラネット・パーソナル(インターネット経由)で手続きを行います。
「奨学金継続願」はどこでもらえる?
筆者の子供の大学では、自宅まで手続き案内など一式を送付してくれますが、大学によっては自分で、キャンパス内の学生課や学生生活課・学生支援センター窓口・学生支援センター案内・学生支援部学生課奨学掛窓口・学生オフィス会議室などといった対応窓口に取りにいかないといけないケースもあるようです。掲示版などに案内が出ているようですが、年末シーズンでうっかり見落としてしまう場合もあるようです。
もしも「そんな案内は届いていない」「書類らしいものはもらっていない」という場合は、急いで在籍校の奨学金を取り扱っている窓口に問い合わせをしてください。日本学生支援機構HPでは
※「奨学金継続願」提出にかかる書類は、毎年12月から2月頃に、学校から交付されます。
と記載されています。「奨学金継続願」の説明会が催されたり、個別の説明会が行われたりする場合もあるようです。提出期間は学校ごとに異なりますが、早いところでは1月末を待たずに締め切られるケースもあります。しっかり確認しましょう。
「奨学金継続願」を提出しないとどうなる?
「奨学金継続願」は翌年度以降も引き続き奨学金を利用する場合は、かならず必要な手続きです。提出しない場合は「利用の意思がない」とみなされ、3月いっぱいで奨学金が停止します。また、貸与が終了した場合、何も手続きしなければ、自動的に返還が開始されてしまいます。
※在学途中で奨学金を中止した場合、届け出をして卒業まで返還開始を待ってもらう制度はあります(在学猶予願)。
継続の手続きはどうやって行う?
日本学生支援機構(JASSO)奨学金の「奨学金継続願」は、書類をどこかに提出するのではなく、スカラネット・パーソナルを通じて提出(入力)します。
スカラネット・パーソナル(略称:スカラネットPS)とは、利用中・返還中の自分の奨学金情報が確認できる、いわば「マイページ」みたいなものです。ほとんどの人が利用開始時に登録を完了していると思いますが、もしも入学時に利用登録がまだの場合は、手続き開始前に、まず新規登録を行ってください。IDやパスワードを忘れた場合もTOPページから問い合わせできます。
★奨学金継続願を提出する前に、スカラネットそのものが良くわからない場合や、新規登録をしてなくて方法がわからない場合は、こちらの記事を参考にしてください。
▼スカラネットまるわかり【完全ガイド】奨学生が戸惑うスカラネットの登録方法や入力について解説
海外留学奨学金も継続願が必要?
日本学生支援機構の海外留学奨学金にはいろいろな種類があり、採用期間を延長して利用できるタイプの奨学金であれば、継続願の提出が必要です。
しかし短期留学用の奨学金など、なかには採用期間が初めから決まっていて、延長できないタイプの奨学金があります。また留学先で進学するなど、就学スケジュールもさまざまなケースがあるようです。
したがって、海外留学奨学金を利用している留学生は、機構からの通知に注意し、個別に確認するようにしてください。
継続願の提出(入力)の前に「入力準備用紙」を作成しよう
継続願の案内と一緒に、入力内容をあらかじめ下書きしておく機構作成の「入力準備用紙」が入っています。まず下書き用紙を完成させましょう。奨学金の申請の際に使った下書き用紙と、要領は同じです。
スカラネット入力中に、同じ画面で30分以上経過すると、自動的にタイムアウトになり、また初めからやり直さなくてはいけません。下書きを完成させて、入力中に悩まないようにしましょう。
継続届ならではのつまずきポイントは収支報告
家庭の経済状況を報告する箇所がありますが、指示通りにメモしていけばOKです。重要なことは欄外に書いてありますので、チェック漏れがないようにします。
次に奨学金継続願では、学生本人の、直近の12月~11月区切りの1年間の収支を報告します。現時点(2021年1月)では、2019年12月~2020年11月の1年間の収支となります。なお、今年度から奨学金を利用し始めた人は、2020年4月~2020年11月の8ヶ月間の収支を報告します。
収入欄は、確定している部分をまず埋める
収入報告の欄では、すでに確定している収入についてまず埋めましょう。JASSOの奨学金やその他の奨学金、アルバイト代などは悩むことなく記載できますので、まずそこからメモしていきます。
次に、支出欄を埋めてみましょう
収入欄で「え~と……家庭から出してもらったのはどのくらいだったかな?」と悩む前に、先に支出欄を書きだしてください。こちらも計算しやすい部分から埋めてみましょう。すでに支払った学費は確定していますし、携帯電話代などの通信費は算出しやすいでしょう。
自宅外生(下宿など)の場合は家賃や光熱費も支出に加えることができます。こちらも確定しやすいので、先に埋めてからそのほかの支出を概算します。
収支がマイナスになると手続きできません!
最後に収支計算をします。収入と支出を入力する際に、収支がマイナスになると(支出の方が多くなると)手続きが進みません。「赤字になっているのに、どうやって学生生活を送ったの?」ということになります。したがって、収支を合わせていく必要があります。
筆者宅でも過去2回継続願を提出しましたが、家計からの支出分の金額が完全に把握できているわけではありませんでした(イレギュラーに渡している経費もあったりしますよね……)。しかし、実際に学生生活で必要なお金で奨学金やバイト代で賄えない部分は家計から親が捻出しているわけなので、先に支出をざっと計算し、家計負担分を寄せていく、という形で収支報告を仕上げました。
とはいえ、収支報告は奨学金の貸与額が適正かどうかを見極める働きもありますので、あまり実態とかけ離れた報告はNGです。
さて、収支が合ったところでホッとしたいですが、そのあとに実は作文が待っています。
次の項目では作文について取り上げます。
「入力準備用紙」の作文はどう書く?
奨学金の申し込み手続きの際に、申請理由の作文に悩んだ人も多いでしょうが、継続願にも記述欄があるとわかってがっくりした人もいるかもしれませんね……なんせ貸与中は毎年出さないといけない届けですから。
まずは経済状況の作文から、作成のヒントをお伝えしましょう。
経済状況の作文
自分が奨学金申請の際に入力した内容を思い出して書くのが良いでしょう。よく、家計の状態を説明すると勘違いしている人がいますが、「あなたの経済状況」とありますので、自分の収支についての状況を説明します。
分かりやすく言えば、
・奨学金がないとやっていけない
・奨学金のおかげで安心して学業に励める
・奨学金のおかげでどうにか学生生活が回っている
ということがわかれば良いわけです。
となると、例えば実際には奨学金を貯金している(余らせている)場合でも「返済に備えて貯金しています!」と書くのは本末転倒です。「使っていないのなら減額もしくは廃止でもいいのでは?」と機構サイドが判断してしまっても、おかしくありません。
現在の学生生活は奨学金のおかげで回っています、ということを、感謝をこめて作文にしましょう。
学生生活状況の作文
学生生活状況の作文は、文字通り「あなたがどのような1年を過ごしたか」ということを報告すればOKです。
・授業もほぼ欠席せず、真面目に出席しています
・週3日のアルバイトと学業を両立させています
・実習の時間が多く、遅くまで研究室で作業しています
・毎日授業後はサークルに参加し、○○や××といった活動をしました
・授業の合間には毎日稼業の○○を手伝い、~
・仕事の忙しい両親に代わって幼い兄弟の世話し、~
・授業の一環で△△にボランティア活動に行き、~など
特に書くことがないので、1文で終わってしまう……という場合は、申請作文の時と同様に、今後の予定や希望を書くのも良いと思います。
・この頃××に興味が湧いてきて、新たに勉強したいと思っています
・ボランティア活動も機会を見つけてチャレンジしたいと考えています
・この1年はできませんでしたが、来年度はぜひ○○に挑戦してみたいと考えています~など
学修の状況の作文
生活状況の下にある「学修の状況」についての作文は、(a)全部もしくはだいたい出席した を選んだ場合は書かなくて大丈夫です。
(b)を選んだ場合、つまり「だいたい出席した」を選べなかった場合は、その理由を説明します。
また、その次にある「学修に対する取組みの姿勢」についても、(a)熱心に取り組んだ を選んだ場合は作文は不要です。
いずれも学修について作文が必要な場合は、例えば取得単位が少なく留年しそう、と言った場合に、そのような理由でそうなったか、が説明できる機会と考えましょう。たとえば
・家計の急変でアルバイトが忙しくなってしまった
・家庭の事情で家の用事に時間を割かれてしまった
・交通事故で2週間入院し、体調が悪く前期は欠席がちだった
・慣れない環境で体調を崩しましたが、現在は回復しつつあります
など具体的に理由がある場合は、詳しく記載してください。
というのも、継続願を出しても継続できないケースがあるからです。留年や取得単位が基準より少ない場合が継続不可となる可能性があるので、理由がはっきりとあり、今後学修状況が良くなる可能性があるなら、その内容を詳しく書きましょう。
継続できないケースについては次で説明します。
「奨学金継続願」を出しても継続できないケースはある?
奨学金を継続する意思があり、継続願を提出しても、継続できずに打ち切りになるケースがあります。
一覧にまとめてみましたので参考にしてください。
処置区分 |
内容 |
貸与奨学生 適格基準 |
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学部生・専門学校など |
大学院生 |
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廃止 |
・奨学生の資格を失う |
・卒業延期 ・卒業延期の可能性がきわめて高い ・当該年度の取得単位・取得科目が皆無かきわめて少ない |
・学業成績により修了延期が確定 ・もしくは延期の可能性がきわめて高い |
・奨学金継続願を提出しなかった場合 ・継続願を故意に提出しなかったり虚偽の報告をした場合 ・申請時の申込書や同意書に虚偽の内容が含まれていたことが判明した場合 ・退学、除籍になった場合 ・学内外の規律を著しく乱した場合 ・奨学生としての責務を怠りふさわしくないもの |
|||
その他、人物像や健康状態、すでに奨学金が停止になっている場合はその期間など、審査内容あり |
|||
停止 |
・成績不振による場合は1年間奨学金交付を停止 ・停学等の理由であれば、相当する期間奨学金交付を停止 |
・廃止該当者と同等の学業成績であるが、正業の見込みがあるもの |
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廃止該当者以外で、 ・停学その他の処分を受けたもの ・学校内外の規律を乱したもの(不起訴処分が必須) |
|||
・すでに奨学金が停止しているが、1年以内に理由となる事由が終了すること |
|||
警告 |
・奨学金交付は継続 ・成績が回復しない場合は今後交付停止、または廃止になる可能性があることを警告する |
・修得単位数が著しく少ない ・学修評価が著しく劣っている ・学修の意欲がない |
|
復活 |
再開願を提出すれば交付再開できる |
・停止の措置を受けているものが、事由がなくなり、かつ奨学金再開の願い出をしたもの |
|
継続 |
奨学金を継続できる |
上記のいずれにも該当しないもの(大半はココ) |
「奨学金継続願」の提出の流れ
下書き用紙が作成できたら、あとはスカラネット・パーソナルで提出するだけです。
ログイン後の画面で上部にタブが展開しますので、「奨学金継続願の提出」を選びます。あとは指示にしたがって継続願の入力提出を行ってください。
最後に表示される受付番号は、下書き用紙の記載欄に、最後に忘れずにメモしておきましょう。
★スカラネットの新規登録がまだ!という場合は、こちらの記事で解説しています。合わせてお読みください。
▼スカラネットまるわかり【完全ガイド】奨学生が戸惑うスカラネットの登録方法や入力について解説
提出済かどうかもスカラネットPSで分かります
提出がちゃんとできているかどうかも、スカラネットPSで確認できます。「奨学金継続願提出」の画面を開き、奨学生番号ボタンの右に「提出済」と表示されていれば、OKです。もしも表示がなく、ボタンがまだ活性化している場合は、提出ができていませんので、再度手続きを行ってください。
「奨学金継続願」を出さなくてよい人とは?
奨学金利用者は必ず「奨学金継続願」を出しますが、出さなくてよい場合もあります。以下のような場合は提出は不要です。
・今年度末(3月)に貸与期間が満期になる最終学年の人や緊急採用の人
・今年度11月以降に採用になった人
奨学金を継続しない場合はどうしたらいい?
継続せずに年度末で終了したい場合は、継続願の最初に継続の意思を確認する項目があります。ここで「継続しません」とすると、すぐに確認画面に移行します。
継続せずに貸与終了すると、返済が開始します。まだ在学中で、返済を卒業後まで待ってもらいたい場合は「在学猶予願」を忘れず提出してください。
給付型奨学金の場合も「継続願」が必要?出さなかったら?
さて、ここまで一般的な貸与型奨学金の継続願について解説しましたが、すでに先行実施されている給付型奨学金を利用している場合はどうしたらよいでしょう?
日本学生支援機構の給付型奨学金を利用している人は、ずばり貸与型と同じように、「給付奨学金継続願」の提出(スカラネット入力/インターネット入力)が必要です。
提出をうっかり忘れると、給付型奨学金であっても、受け取る意思がないと思われ打ち切りになってしまいます。せっかく認められた給付奨学生の資格です。引き続き給付を受けたい場合は、忘れずに期限内に提出するようにしましょう。
給付型奨学金の継続基準は貸与型よりも厳しい
給付型奨学金の適格認定は、貸与型よりもより詳細に決められています。詳細は日本学生支援機構ホームページの以下の資料の中に解説してあります。
⇒給付型奨学金の継続願について(PDFで開きます)
⇒奨学金適格認定に関する施行細則(PDFで開きます)
奨学金継続願は、貸与・給付を受けるための大切な手続きです。期限内に忘れず手続きを完了してくださいね!
以上、奨学金継続願はスカラネット提出で!経済状況と学生生活状況【2021年版】作文の例文と手続き方法、という内容でした。
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参考リンク: